「レミーのおいしいレストラン」を観る
2007年 06月 28日
エスプリの香り漂う、ピクサーの最新アニメはフランスが舞台。
「レミーのおいしいレストラン」はグルメの街パリに相応しい、星とりレストランで繰り広げられる人とネズミの友情物語でした。
ピクサーのアニメといえば、「モンスターズインク」や「Mr,インクレディブル」がありますが、今回のアニメは顔(人間)はインクレディブル風、動物(ネズミ)はモンスターズインク風、とでも言いましょうか。
映画館で観ていた宣伝フィルムから受ける印象より、オトナ向けな印象だったのは、アクション(ある意味あるかな)や冒険(これもある意味あるかな)の物語ではなかったからかもしれません。
‘レストラン’ですから当然美味しそうなメニューが沢山・・・♪食いしん坊には堪りません。
最近放送が終了した日テレのドラマ「バンビ~ノ!」でも厨房の様子が克明に描かれていましたが、この作品ではもっと俯瞰的な映像(ネズミのレミーの視線)で広く眺められ、
一般的にはあまり知られることのない高級レストランの裏が見られて、ちょっと勉強になりますよ。
(↓ここからちょっとネタばれです、シルブプレ)
レミーは家ネズミ。家族(もうそりゃ大家族。)と一緒に、とあるお婆さんの独り暮らしに居候(つまり巣くっているんですね)。父や他の兄弟は、いわゆる‘残飯’でお腹を満たし満足ですが、レミーはそうじゃない。時間がたってどうかなっちゃった‘元食べ物’なんで眼中外!みつけた新鮮な野菜にピッタリなチーズやハーブの組み合わせを想像しうっとりしちゃうグルメさん、それにとっても鼻が利くんです。
お陰で(!?)で家族や仲間がお腹を壊さないように、その鼻で食品チェックの担当になってしまいます。そんなある日、とあることでレミーは家族と離れ離れになってしまいます。
ネズミなので当然家族は大家族です。
その大群が、わさーっと動く様に「うぇ~」となっちゃう人は、楽しいとは思えないかもしれません。しかし、一匹一匹個性的で、レミーなんかは食いしん坊なので二足歩行します(‘手’が汚れるから)。でもそのグルメが災いし、レミーだけがはぐれちゃう。
お婆さんの台所においてある名シェフ・故グストーの著書「誰でも名シェフ」はレミーの愛読書。いわるゆレシピ本ですが、レミーはお婆さんが昼寝中にこっそり眺めては、シェフに憧れていました。家族と離れてこの本と独りきり(二人きり?)になり、実際にキッチンに立って料理できないレミーは様々な想像をし、今やゴーストとなったグストーと会話が出来てしまいます。
そしてそして、偶然にもレミーの辿り着いた先は、故グストーのかつての五ツ星レストラン「グストー」!!感動覚めやらぬレミー、でも・・・レストランでは‘ネズミ’は招かれざる客です。
厨房の高窓のふちから中を眺めるレミー。ゴースト・グストーとちょっとした厨房談義に花が咲きます。
そこへ・・・どうみてもパっとしない見習いリングイニが!レミーは彼の行動に注目します。
ドジなリングイニはついスープ鍋をこぼし、テキトーになんやらかんやら入れ込んで誤魔化そうとしているのです。湯気からは・・・ひどい匂いが(ぁ~ぁ)
実はレミー、つい高窓から厨房に落っこちて命からがら。何せネズミ・・・、見つかったら大変!ここでもレミーの目線の厨房内の足元の様子は活気があって温度や匂いまで感じそうです。
首尾よく厨房を抜け出して・・・と思いきや、レミーは鍋が気になる。・・・くんくん、マズぞうな匂い・・・ちょっとすくって・・・うえ~~~。
これじゃだめだぁ、と、レミーはついつい野菜やハーブ、チーズなんか入れちゃって美味しそうなモノに作り変えちゃうのです。
その、まるでスケートでもしている様な滑るような動き、無駄もなく実に華麗。お料理はセンスと手際といいますが、まさにその通りです。
ついつい動きまわっていると、リングイニに見つかって・・・さぁどうなることやら。
リングイニは料理が苦手。それに自分に自信がなくて、ちょっとだらしない。
グストー亡き後、厨房を仕切る料理長スキナーは、イジワルでレストランで腕を振るうより、まだネームバリューのあるグストーの‘ふんどし’で儲け話に余念がない。辛口料理評論家イーゴはいかにしてレストランを虐めるか思案、勝気な女料理人コレットと、・・・とにかく個性が際立ったキャラクターが沢山で飽きません。
それぞれが単純明快な様で繊細なキャラクターに見えるので、私はとっても楽しめましたが、小さいお子さんはどうなのでしょうか?子供が面白いかどうかちょっと疑問です。
レミーの夢・リングイニの苦手克服、利害の一致が上手く転がって、今ややや落ち目のレストラン「グストー」の評判があがるのですが、お互いにいまひとつ納得している訳ではないのです。ちょっと成り行きっていうか、どさくさっていうか。
だってレミーはネズミで、お父さんネズミには料理好きな自分を理解してもらえてない。
リングイニだって、目先の問題はクリアしてちょっといい気になっているけど、実際問題何も解決していないから。
普通に考えてもレストラン×ネズミの組み合わせって考えられない。このありそうでなかったお話をディズニー×ピクサーはどう“お料理”したのでしょうか?
それは観てのお楽しみ・・・ムシュー、マダム、マドモアゼル、ポナペティ!
夢のある素敵なお話と感じましたよ、パリの夜景も綺麗です。
あの~、レストランの‘☆’って、そこの創設シェフが亡くなると、恒例により一つ少なくなるんですねー、知りませんでした。
「レミーのおいしいレストラン」@映画生活
「レミーのおいしいレストラン」はグルメの街パリに相応しい、星とりレストランで繰り広げられる人とネズミの友情物語でした。
ピクサーのアニメといえば、「モンスターズインク」や「Mr,インクレディブル」がありますが、今回のアニメは顔(人間)はインクレディブル風、動物(ネズミ)はモンスターズインク風、とでも言いましょうか。
映画館で観ていた宣伝フィルムから受ける印象より、オトナ向けな印象だったのは、アクション(ある意味あるかな)や冒険(これもある意味あるかな)の物語ではなかったからかもしれません。
‘レストラン’ですから当然美味しそうなメニューが沢山・・・♪食いしん坊には堪りません。
最近放送が終了した日テレのドラマ「バンビ~ノ!」でも厨房の様子が克明に描かれていましたが、この作品ではもっと俯瞰的な映像(ネズミのレミーの視線)で広く眺められ、
一般的にはあまり知られることのない高級レストランの裏が見られて、ちょっと勉強になりますよ。
(↓ここからちょっとネタばれです、シルブプレ)
レミーは家ネズミ。家族(もうそりゃ大家族。)と一緒に、とあるお婆さんの独り暮らしに居候(つまり巣くっているんですね)。父や他の兄弟は、いわゆる‘残飯’でお腹を満たし満足ですが、レミーはそうじゃない。時間がたってどうかなっちゃった‘元食べ物’なんで眼中外!みつけた新鮮な野菜にピッタリなチーズやハーブの組み合わせを想像しうっとりしちゃうグルメさん、それにとっても鼻が利くんです。
お陰で(!?)で家族や仲間がお腹を壊さないように、その鼻で食品チェックの担当になってしまいます。そんなある日、とあることでレミーは家族と離れ離れになってしまいます。
ネズミなので当然家族は大家族です。
その大群が、わさーっと動く様に「うぇ~」となっちゃう人は、楽しいとは思えないかもしれません。しかし、一匹一匹個性的で、レミーなんかは食いしん坊なので二足歩行します(‘手’が汚れるから)。でもそのグルメが災いし、レミーだけがはぐれちゃう。
お婆さんの台所においてある名シェフ・故グストーの著書「誰でも名シェフ」はレミーの愛読書。いわるゆレシピ本ですが、レミーはお婆さんが昼寝中にこっそり眺めては、シェフに憧れていました。家族と離れてこの本と独りきり(二人きり?)になり、実際にキッチンに立って料理できないレミーは様々な想像をし、今やゴーストとなったグストーと会話が出来てしまいます。
そしてそして、偶然にもレミーの辿り着いた先は、故グストーのかつての五ツ星レストラン「グストー」!!感動覚めやらぬレミー、でも・・・レストランでは‘ネズミ’は招かれざる客です。
厨房の高窓のふちから中を眺めるレミー。ゴースト・グストーとちょっとした厨房談義に花が咲きます。
そこへ・・・どうみてもパっとしない見習いリングイニが!レミーは彼の行動に注目します。
ドジなリングイニはついスープ鍋をこぼし、テキトーになんやらかんやら入れ込んで誤魔化そうとしているのです。湯気からは・・・ひどい匂いが(ぁ~ぁ)
実はレミー、つい高窓から厨房に落っこちて命からがら。何せネズミ・・・、見つかったら大変!ここでもレミーの目線の厨房内の足元の様子は活気があって温度や匂いまで感じそうです。
首尾よく厨房を抜け出して・・・と思いきや、レミーは鍋が気になる。・・・くんくん、マズぞうな匂い・・・ちょっとすくって・・・うえ~~~。
これじゃだめだぁ、と、レミーはついつい野菜やハーブ、チーズなんか入れちゃって美味しそうなモノに作り変えちゃうのです。
その、まるでスケートでもしている様な滑るような動き、無駄もなく実に華麗。お料理はセンスと手際といいますが、まさにその通りです。
ついつい動きまわっていると、リングイニに見つかって・・・さぁどうなることやら。
リングイニは料理が苦手。それに自分に自信がなくて、ちょっとだらしない。
グストー亡き後、厨房を仕切る料理長スキナーは、イジワルでレストランで腕を振るうより、まだネームバリューのあるグストーの‘ふんどし’で儲け話に余念がない。辛口料理評論家イーゴはいかにしてレストランを虐めるか思案、勝気な女料理人コレットと、・・・とにかく個性が際立ったキャラクターが沢山で飽きません。
それぞれが単純明快な様で繊細なキャラクターに見えるので、私はとっても楽しめましたが、小さいお子さんはどうなのでしょうか?子供が面白いかどうかちょっと疑問です。
レミーの夢・リングイニの苦手克服、利害の一致が上手く転がって、今ややや落ち目のレストラン「グストー」の評判があがるのですが、お互いにいまひとつ納得している訳ではないのです。ちょっと成り行きっていうか、どさくさっていうか。
だってレミーはネズミで、お父さんネズミには料理好きな自分を理解してもらえてない。
リングイニだって、目先の問題はクリアしてちょっといい気になっているけど、実際問題何も解決していないから。
普通に考えてもレストラン×ネズミの組み合わせって考えられない。このありそうでなかったお話をディズニー×ピクサーはどう“お料理”したのでしょうか?
それは観てのお楽しみ・・・ムシュー、マダム、マドモアゼル、ポナペティ!
夢のある素敵なお話と感じましたよ、パリの夜景も綺麗です。
あの~、レストランの‘☆’って、そこの創設シェフが亡くなると、恒例により一つ少なくなるんですねー、知りませんでした。
「レミーのおいしいレストラン」@映画生活
by bijomaru0330am | 2007-06-28 23:45 | 試写会