「容疑者Xの献身」を観る
2008年 11月 07日
公開から1ケ月超、やっと、やっとお目当ての「容疑者Xの献身」を観てきました。
TVでやっている宣伝も極力観ないようにし、皆さんのレビューも横目にじっと我慢で今日の日を迎えました(ってちょっとオーバーかな)。期待しただけ(平日だったからか、学校サボリの馬鹿中坊の鑑賞妨害があったにも係らず)ヨカったー。泣いたよ、あたしは。
CXときたら、映画の興行に合わせて一年前の連ドラマを2クール分も再放送してくれちゃって(みちゃったけど)、もう満を持しまくっての鑑賞~♪
さて、気持ち入りまくりで書きまくりますよ。
涙と女に弱い湯川先生(福山雅治)。基本的にうぶで純粋な湯川先生。世間づれしていない分若干バタ臭いセリフと、どっからくるか「その自信。」な態度の湯川先生。すべての行動について理由付けされている無駄のない湯川先生。コーヒーはインスタント派で、健康に気を使っているのか、いつもランチは学食のB定食(納豆付)の湯川先生。
連ドラでみていたそれを、すべてスクリーンで封印した今回の湯川先生。得意のキメポーズも、内海刑事(柴咲コウ)とのコミカルなやりとりも、冒頭あったかどうだか。題名が「ガリレオ」ではなかったのがよく判った。確かに湯川先生の謎解、っちゃぁそうだったけど、石神先生(堤真一)のそれがそうだから(観てないと解んないですよね^o^~)「こういう題名か!(原作読んでいる方は解りますよね)」と至極納得しました。
その‘冒頭’シーンは、TVドラマシリーズで一番のお気に入り・第一章で早速登場した「帝都大学第二実験場」が出た!なーんでもナイちょろっとしたシーンでしたが、黒板に書きまくられた数式も「ガリレオ」っぽくてヨカったです。
公開から時間も経っているのでネタバレも何もナイ、とは思うのですが、実際直接のネタバレになる事は書く気はないです、だってミステリー・モノですものー。
まず、俳優陣の演技の事を書くと、まぁ弓削(品川)は置いといて、皆さん若手~中堅どころの‘上手いひと’らがそないに肩の力が入り過ぎない程度にきっちり仕事してくれている感じ。堤さんと松雪さんはもういい!この二人はガリレオチームではない訳ですが、いい!堤さん、髪の毛むしった甲斐ありましたね。どこかに寂しい疲れた感じが数値で推し量れない空気を感じさせられました。
湯川先生(福山)?、やだー、格好いいにきまっているじゃないですか、ちょっと痩せたかな。内海刑事はより綺麗に(コウちゃんが)なっててカジノにガサ入れしたシーンは迫力もあって、「デンジャラス・ビューティー」のサンドラ・ブロックに負けてなかったです。
私のリスペクトしている城ノ内さん(真矢みき)も相変わらずの強心臓な美人監察医でバッチリ出ています(きゃ)。
TVシリーズと大きく違って印象深かったのは、それぞれの人物の心情をより際立てた表情アップのカット割。ささいな仕草や言葉尻も逃さない内海刑事・草薙(北村一輝)刑事、急速に流れる周りの状況に怯える儚げな美人・花岡靖子(松雪泰子) 、何より苦悩する表情の湯川先生。心配そうな内海刑事。その辺の“顔”、俳優さんってスゴいな、と思いました。どうしても平面的なTVドラマと違って、奥行きのある映像も良かった。ロケが多いからだとも思うけど。
原作を読んでいないけれど、総じて東野圭吾の作品のカラーを変えていない、という評価のようだ。冒頭から容疑者が誰なのか鑑賞者に分かる展開で話は進んでいくが、大事な‘オチ’については、最後まで見ていないと分からない。ただ、ミステリーものを好む人には途中で「あれ?」と、思う部分があって察しはつく。私もなんとなく気づいてはいたものの、ついついストーリー展開の面白さに夢中になって途中で忘れ、最後の湯川解説に「ぁあ(そうきたか)」とさせられた。
一応理系の学校の卒業証書を辛うじて持っている私だが、物理学は一番苦手だったし、数学に至っては限界値が設定されている構造のアタマだった、と思っている。
それでも、仮説仮定→実験実証→結論付け=確証。という「ガリレオ」的作風がとても好みだ。
難しい数式を解きほぐす様に数々のトラップ(アリバイ工作)を仕掛ける数学者・石神。
毎度の論理的思考で理論づける物理学者・湯川。そこに友情という条件が付いた駆け引きは見応えがありました。
「四色問題」の如く、人に恋焦がれ慈しむ心は、隣の人のそれと違う。皆価値がそれぞれ違うのだ。湯川は最後の最後で石神の導き出した答(アリバイ工作)を全正解出来なかった。正解したのかもしれないが、その回答方法は本当に正しかったのか。答えを出す時に「なぜならば、」がないと、だた「当たった」だけで、正しく回答を導き出した訳ではないと思う。正解を出していい問題だったのか、どうだったのか苦悩しながら幕は閉じられた。
割り切れない心に、天才・湯川先生が悩む人間らしさに、もう一度彼に会いたいと、続編を大きく希望したい!です。コウちゃんの内海刑事の「救い」があったから。
でも・・・
世間では、この映画の大成功にウハウハなNHKが、2010年の大河ドラマ「龍馬伝」の主役を湯川先生じゃなかった福山さんに決定した、とつい昨日発表があったばかり(キム○ク主役説もあったんですって!?・・・知らなんだ)。スクリーンで観る福山さんは、確かに石神曰く、「何時までも若々しい。」けれど、だがしかし‘実年齢よりは’って冠が付く。龍馬は30そこそこで死したと云われるのだから、どうなのかな、と思います。・・・ってそれより、「『ガリレオ』続編は出ないって確定じゃん!(怒)」なんですけど、私としては。
それくらい良かったな、映画。TVシリーズが好きだった人でなくても楽しめるのでは?
「容疑者Xの献身」@映画生活
TVでやっている宣伝も極力観ないようにし、皆さんのレビューも横目にじっと我慢で今日の日を迎えました(ってちょっとオーバーかな)。期待しただけ(平日だったからか、学校サボリの馬鹿中坊の鑑賞妨害があったにも係らず)ヨカったー。泣いたよ、あたしは。
CXときたら、映画の興行に合わせて一年前の連ドラマを2クール分も再放送してくれちゃって(みちゃったけど)、もう満を持しまくっての鑑賞~♪
さて、気持ち入りまくりで書きまくりますよ。
涙と女に弱い湯川先生(福山雅治)。基本的にうぶで純粋な湯川先生。世間づれしていない分若干バタ臭いセリフと、どっからくるか「その自信。」な態度の湯川先生。すべての行動について理由付けされている無駄のない湯川先生。コーヒーはインスタント派で、健康に気を使っているのか、いつもランチは学食のB定食(納豆付)の湯川先生。
連ドラでみていたそれを、すべてスクリーンで封印した今回の湯川先生。得意のキメポーズも、内海刑事(柴咲コウ)とのコミカルなやりとりも、冒頭あったかどうだか。題名が「ガリレオ」ではなかったのがよく判った。確かに湯川先生の謎解、っちゃぁそうだったけど、石神先生(堤真一)のそれがそうだから(観てないと解んないですよね^o^~)「こういう題名か!(原作読んでいる方は解りますよね)」と至極納得しました。
その‘冒頭’シーンは、TVドラマシリーズで一番のお気に入り・第一章で早速登場した「帝都大学第二実験場」が出た!なーんでもナイちょろっとしたシーンでしたが、黒板に書きまくられた数式も「ガリレオ」っぽくてヨカったです。
公開から時間も経っているのでネタバレも何もナイ、とは思うのですが、実際直接のネタバレになる事は書く気はないです、だってミステリー・モノですものー。
まず、俳優陣の演技の事を書くと、まぁ弓削(品川)は置いといて、皆さん若手~中堅どころの‘上手いひと’らがそないに肩の力が入り過ぎない程度にきっちり仕事してくれている感じ。堤さんと松雪さんはもういい!この二人はガリレオチームではない訳ですが、いい!堤さん、髪の毛むしった甲斐ありましたね。どこかに寂しい疲れた感じが数値で推し量れない空気を感じさせられました。
湯川先生(福山)?、やだー、格好いいにきまっているじゃないですか、ちょっと痩せたかな。内海刑事はより綺麗に(コウちゃんが)なっててカジノにガサ入れしたシーンは迫力もあって、「デンジャラス・ビューティー」のサンドラ・ブロックに負けてなかったです。
私のリスペクトしている城ノ内さん(真矢みき)も相変わらずの強心臓な美人監察医でバッチリ出ています(きゃ)。
TVシリーズと大きく違って印象深かったのは、それぞれの人物の心情をより際立てた表情アップのカット割。ささいな仕草や言葉尻も逃さない内海刑事・草薙(北村一輝)刑事、急速に流れる周りの状況に怯える儚げな美人・花岡靖子(松雪泰子) 、何より苦悩する表情の湯川先生。心配そうな内海刑事。その辺の“顔”、俳優さんってスゴいな、と思いました。どうしても平面的なTVドラマと違って、奥行きのある映像も良かった。ロケが多いからだとも思うけど。
原作を読んでいないけれど、総じて東野圭吾の作品のカラーを変えていない、という評価のようだ。冒頭から容疑者が誰なのか鑑賞者に分かる展開で話は進んでいくが、大事な‘オチ’については、最後まで見ていないと分からない。ただ、ミステリーものを好む人には途中で「あれ?」と、思う部分があって察しはつく。私もなんとなく気づいてはいたものの、ついついストーリー展開の面白さに夢中になって途中で忘れ、最後の湯川解説に「ぁあ(そうきたか)」とさせられた。
一応理系の学校の卒業証書を辛うじて持っている私だが、物理学は一番苦手だったし、数学に至っては限界値が設定されている構造のアタマだった、と思っている。
それでも、仮説仮定→実験実証→結論付け=確証。という「ガリレオ」的作風がとても好みだ。
難しい数式を解きほぐす様に数々のトラップ(アリバイ工作)を仕掛ける数学者・石神。
毎度の論理的思考で理論づける物理学者・湯川。そこに友情という条件が付いた駆け引きは見応えがありました。
「四色問題」の如く、人に恋焦がれ慈しむ心は、隣の人のそれと違う。皆価値がそれぞれ違うのだ。湯川は最後の最後で石神の導き出した答(アリバイ工作)を全正解出来なかった。正解したのかもしれないが、その回答方法は本当に正しかったのか。答えを出す時に「なぜならば、」がないと、だた「当たった」だけで、正しく回答を導き出した訳ではないと思う。正解を出していい問題だったのか、どうだったのか苦悩しながら幕は閉じられた。
割り切れない心に、天才・湯川先生が悩む人間らしさに、もう一度彼に会いたいと、続編を大きく希望したい!です。コウちゃんの内海刑事の「救い」があったから。
でも・・・
世間では、この映画の大成功にウハウハなNHKが、2010年の大河ドラマ「龍馬伝」の主役を湯川先生じゃなかった福山さんに決定した、とつい昨日発表があったばかり(キム○ク主役説もあったんですって!?・・・知らなんだ)。スクリーンで観る福山さんは、確かに石神曰く、「何時までも若々しい。」けれど、だがしかし‘実年齢よりは’って冠が付く。龍馬は30そこそこで死したと云われるのだから、どうなのかな、と思います。・・・ってそれより、「『ガリレオ』続編は出ないって確定じゃん!(怒)」なんですけど、私としては。
それくらい良かったな、映画。TVシリーズが好きだった人でなくても楽しめるのでは?
「容疑者Xの献身」@映画生活
by bijomaru0330am | 2008-11-07 23:45 | 映画鑑賞