「自虐の詩」を観る
2007年 10月 15日
このところ、出る作品が尽く高い評価、ノリに乗ってる俳優のお二人、中谷美紀さん&阿部寛さん主演・「自虐の詩」を観てきました。この二人の演技力に裏打ちされた個性的なストーリー展開と迫力ある演出、面白かったです!
この作品、業田良家氏の4コマ漫画が原作なんですって。めっきり知りません。
4コマ漫画と言えば、私の中ではサザエさん、フジさんたろう・・・とか。かな。割とほのぼの系しか知らないかも。でもこの作品はかな~り、キッツい厳しい環境と関係のお二人の話で、でも泣ける!と各方面から評価が高く、それを「トリック」の堤幸彦監督がメガホン、と来れば見ない訳には行きませんよっ
↓ここからネタばれあり、漫画と同じなら知っている方も多し?か。
幸江(中谷)は大阪のボロアパートで倹約に倹約の暮らし。亭主(内縁)のイサオは昼日中から飲酒・パチンコ、当然無職のヒモ男。おまけに無口で乱暴モノで、ちょっと気に入らないことがあると、なけなしの家計からひねり出す幸江・手作りの食事をちゃぶ台ごとひっくり返す荒くれモノの元・ヤクザ。幸江はラーメン屋で働き、イサオはサテンでほっつきあるく。幸江は出前に走り、イサオは昔の仲間をのす。なんでそんな辛抱を・・・と思うのは誰もが共通、でも幸江はイサオを愛しているのだ。はたからみたらどうにかしたらいいんじゃ・・・と思うこの二人、どうやら深い何かで結ばれているらしい。
中谷さん演じる幸江ちゃんのイサオを見る‘瞳’・・・キムタクとかクォン・サンウとか見ちゃってる様な目なのよ~。若干呆れ気味っちゃ、そういう時もあるんだけど(イサオがぐうたらすぎて)。なんか健気っていうか、なんというか、ビンボー臭いのにカワイイっていうか、幸せそうっていうか・・・。ボロアパート「パンション福本」(‘マンション’じゃないのよー)のオーナー・小春(カルーセル麻紀)が幸江に寄せる親心を、スクリーンの前の自分もつい感じてしまいます。
小春さん、親心もあるんだけど、うっすい壁に耳当てて、幸江&イサオの様子を聞き耳たてるって趣味の悪い・・・もとい、ちょっと過剰に見守るってもはどうなの、とも思いますが。
だって、「何回ちゃぶ台ひっくりかえしたか」これを、「正」の字で記録している(ぷ~~っ)。
もう、イサオの瞬き&セリフナシ、で繰り出す豪腕THE・ひっくり返しは、スゴい。
CGも気が利いているっていうか、ヨカッタです、大笑いしました。幸江さんが「ぁぁぁぁ・・・~」って顔してるんですが、それもnice!(ぷぷ~)
幸江ちゃんの周りの人々も、かなり個性的で面白くて馬鹿ばっかで・・・でもいい奴。
幸江を雇っているラーメン屋のマスター(遠藤憲一)もいい。幸江にべた惚れなんだけど、「いい加減気づけよ!(オマエはもう振られている・・・ケンシロー風。)」って思うけど、これまた健気っていうか。
幸江はイサオが大好き(・・・と思う)だけど、どうも自分がものすっごく「不幸な星の元」って思っているんですよ、子供の時に母に捨てられ、父(西田敏行・・・父ちゃんサイコー!なんで「有閑倶楽部」に出ないのぉ)は女に貢ぐために銀行強盗→投獄。ビンボーだし、顔もパッとしなくて、成績もパッとせず、いじめられっこで、中卒で上京しても‘立ちんぼ’のシャブ中になっちゃう。
そんな時にイサオに会う。ロンゲで革のライダースーツ着ているイサオ・・・正直コワい。
不幸不幸って思っていた自分を見直す機会が巡って来たのは、幸江がとあるハプニングにあって、意識がない中でのことなんですが、これが結構泣ける。
今回、この映画では幸江のことを深く描いていたのですが、見ていてイサオのことももっと知りたくなる、そんな話でした。すっごい貧乏臭くって、なんだか「げっ」って思うシーンも多いんですけどね。あんなイサオを愛している理由もよく判ったし。
「ぬしびぃがまぶすくて、びんぼくせぇ~。」(西日が眩しくて貧乏臭い・・・こんな部屋は嫌だ。)
って、セリフがあるんですね、でも東京では西日が注すマンションって以外に人気あるんですけど。夕焼け綺麗だし。
酸いも甘いも、幸も不幸も乗り越えて、見えてくる幸せ。ドン底のどーしよーもナイ環境と生活の中、幸せってなんだっけ。っと思わせてくれる、純愛映画でした。
「自虐の詩」@映画生活
この作品、業田良家氏の4コマ漫画が原作なんですって。めっきり知りません。
4コマ漫画と言えば、私の中ではサザエさん、フジさんたろう・・・とか。かな。割とほのぼの系しか知らないかも。でもこの作品はかな~り、キッツい厳しい環境と関係のお二人の話で、でも泣ける!と各方面から評価が高く、それを「トリック」の堤幸彦監督がメガホン、と来れば見ない訳には行きませんよっ
↓ここからネタばれあり、漫画と同じなら知っている方も多し?か。
幸江(中谷)は大阪のボロアパートで倹約に倹約の暮らし。亭主(内縁)のイサオは昼日中から飲酒・パチンコ、当然無職のヒモ男。おまけに無口で乱暴モノで、ちょっと気に入らないことがあると、なけなしの家計からひねり出す幸江・手作りの食事をちゃぶ台ごとひっくり返す荒くれモノの元・ヤクザ。幸江はラーメン屋で働き、イサオはサテンでほっつきあるく。幸江は出前に走り、イサオは昔の仲間をのす。なんでそんな辛抱を・・・と思うのは誰もが共通、でも幸江はイサオを愛しているのだ。はたからみたらどうにかしたらいいんじゃ・・・と思うこの二人、どうやら深い何かで結ばれているらしい。
中谷さん演じる幸江ちゃんのイサオを見る‘瞳’・・・キムタクとかクォン・サンウとか見ちゃってる様な目なのよ~。若干呆れ気味っちゃ、そういう時もあるんだけど(イサオがぐうたらすぎて)。なんか健気っていうか、なんというか、ビンボー臭いのにカワイイっていうか、幸せそうっていうか・・・。ボロアパート「パンション福本」(‘マンション’じゃないのよー)のオーナー・小春(カルーセル麻紀)が幸江に寄せる親心を、スクリーンの前の自分もつい感じてしまいます。
小春さん、親心もあるんだけど、うっすい壁に耳当てて、幸江&イサオの様子を聞き耳たてるって趣味の悪い・・・もとい、ちょっと過剰に見守るってもはどうなの、とも思いますが。
だって、「何回ちゃぶ台ひっくりかえしたか」これを、「正」の字で記録している(ぷ~~っ)。
もう、イサオの瞬き&セリフナシ、で繰り出す豪腕THE・ひっくり返しは、スゴい。
CGも気が利いているっていうか、ヨカッタです、大笑いしました。幸江さんが「ぁぁぁぁ・・・~」って顔してるんですが、それもnice!(ぷぷ~)
幸江ちゃんの周りの人々も、かなり個性的で面白くて馬鹿ばっかで・・・でもいい奴。
幸江を雇っているラーメン屋のマスター(遠藤憲一)もいい。幸江にべた惚れなんだけど、「いい加減気づけよ!(オマエはもう振られている・・・ケンシロー風。)」って思うけど、これまた健気っていうか。
幸江はイサオが大好き(・・・と思う)だけど、どうも自分がものすっごく「不幸な星の元」って思っているんですよ、子供の時に母に捨てられ、父(西田敏行・・・父ちゃんサイコー!なんで「有閑倶楽部」に出ないのぉ)は女に貢ぐために銀行強盗→投獄。ビンボーだし、顔もパッとしなくて、成績もパッとせず、いじめられっこで、中卒で上京しても‘立ちんぼ’のシャブ中になっちゃう。
そんな時にイサオに会う。ロンゲで革のライダースーツ着ているイサオ・・・正直コワい。
不幸不幸って思っていた自分を見直す機会が巡って来たのは、幸江がとあるハプニングにあって、意識がない中でのことなんですが、これが結構泣ける。
今回、この映画では幸江のことを深く描いていたのですが、見ていてイサオのことももっと知りたくなる、そんな話でした。すっごい貧乏臭くって、なんだか「げっ」って思うシーンも多いんですけどね。あんなイサオを愛している理由もよく判ったし。
「ぬしびぃがまぶすくて、びんぼくせぇ~。」(西日が眩しくて貧乏臭い・・・こんな部屋は嫌だ。)
って、セリフがあるんですね、でも東京では西日が注すマンションって以外に人気あるんですけど。夕焼け綺麗だし。
酸いも甘いも、幸も不幸も乗り越えて、見えてくる幸せ。ドン底のどーしよーもナイ環境と生活の中、幸せってなんだっけ。っと思わせてくれる、純愛映画でした。
「自虐の詩」@映画生活
by bijomaru0330am | 2007-10-15 23:45 | 試写会