「さくらん」を観る
2007年 03月 29日
大変遅まきながら、あの蜷川実花・初監督作品・マンガ原作の「さくらん」を観てきました。
主演はあの若さで結婚・出産・離婚をすでに経験、10~20代女性のカリスマ土屋アンナちゃん。公開から随分経ったし、大体の評価も見聞きしていましたが、自分の中での「下妻物語」で受けた衝撃をまた期待して観賞、全体的には良かったんじゃナイでしょうか?
(そんなで原作マンガを読んでいる方も多いし、もうネタバレで書いちゃいますね、HP行けばほとんどマルばれだし。)
公開前宣伝でもバンバンTVなんかで語られていた、監督こだわりの「色」。
やはり注目の一番はそこで、本当に綺麗な華やかな淫靡な色使いで、スクリーンで見ないと監督の意図する色合いは得られないかも、と思うほど凝った色使いでした。
期待のアンナちゃん(きよ葉、後に日暮)、演技は・・・「下妻」の時の新鮮さと衝撃は無かったです。けれど、綺麗で、原作漫画家の安野モヨコ先生、蜷川実花監督解釈のお女郎は体現出来ていたのではないでしょうか、現代風にアレンジされたメイクと衣装がよく似合っていました。(吉原を抜け出した時の男装の方が色っぽさはありましたが)
劇冒頭、小泉今日子さん演じるお蘭が、8歳のジャリ小娘(きよ葉の子供時代)を玉菊屋(女郎屋)に売りにくるシーン、「ぉ、また出ているキョンキョン・・・」って思っちゃいました。ここの処ほんの数シーンでも、40歳そこそこの(実年齢と一致する)女性の役、彼女多いですよね、それだけ彼女が優秀って解釈も出来ますが、逆にそれだけこの年齢で雰囲気をもつ女優さんがいない、ってことでもあって、実はひそかに思っていたのですが、コノ年代の女優さんは個性というオーラが濃すぎっていうか、はたまたタレントさんになっちゃってて、いい方(スクリーン女優)いないなーと感じていたのです。20歳代にいい女優さんが山盛りいるのに、そのお母さん役はいない・・・。ちょっとしばらくキョンキョン三昧かも、ですよね。
さて、お話は簡単で、嫌々吉原遊郭に売られたきよ葉が17歳になって女郎になって売れっ子花魁・日暮になって、それでもここから出て行きたいと思い続けるお話なんですが、ジャリ小娘がなんの教養も無く(いらないけど)オトナになった‘はすっぱ’感、アンナちゃん等身大でヨカッタです(笑)。ヤニ焼けなのか、酒焼けなのか、ハスキーボイスもいい感じ~に(注:私はアンナちゃん好きです)感じたし、「~ありんすぅ」とか言う太夫言葉、全然あってない!やる気ないでしょ、アンタ(爆)、みたいに役のまんまの印象でした。
その逆に同じ花魁でも品格・趣きのあったのが菅野美穂ちゃん。その美しさは到底適わなかったですね、アンナちゃんも。(個人的な趣味です)
舞台は遊廓ですが、オンナの社会・世界ってどこでも同じですね、こうしてみると。
嫌でもなんでも「ソコ」に居る限り「ソコ」のしきたり(道理)がまかり通る。秀でれば富み得れど、やっかまれ、女として美しければ邪魔くさいことも起こる。きよ葉が望まない世界に生きなくてはならないと自覚した時、‘極めれば’またその先が広がることを教えたのは花魁・粧ひ(菅野美穂ちゃん)。尊敬・・・してなくても認めざるを得ない程の先輩、・・・こういったヒトが居ると、「ソコ」も悪くないんですよね、ある種理想のOL像かも。
勿論、女郎の世界の話、淫靡で色っぽい展開が中心なので、オトコとオンナの心情も。
基本、この男女の心理の方が作品として中心になっています。
三人の男、清次(安藤政信)・女郎の孤児、今は店番、惣次郎(成宮寛貴)・きよ葉の本気惚れの若旦那、倉之助(椎名桔平)・日暮を身請け希望の武家名家、がきよ葉に大きな影響を与えます。どのお方もイイ男で惚れ惚れしますが、やはり安藤君の清次が素敵。半被姿のオトコってどうしてこう色っぽいんでしょうかね~~。
この作品‘遊郭’が舞台ですから、PG-12指定。
しかしながら、おっぱい満開・小股も全開のシーン多数、どうなんでしょう・・・「お母さんは許しませんよ!」っていう気分でしたよ、お子様には。(ドぎついモノではないですが)
作品中満載だった‘寝屋シーン’、菅野美穂ちゃんも木村佳乃ちゃん(花魁・高尾)も頑張って脱いでくれたのですが、昨今の女優さんは皆さん細すぎで、背中も胸も貧相な感じが。昔は栄養状態が悪かったそうだから、実際もこんなんだったかもですが、浮世絵のようなたっぷりとした肉好きの胸とか観たかったなん。
総天然満艦飾御伽草子、賛否両論のマンガ原作の映画作品の中では上手くまとまっていると思います。
そして注目の二番は「音楽」。
オシャレで気の利いた音楽が画とマッチして、なんの関係も無くサントラ聴きながら桜の下でお酒、なーんてあってそう。
「さくらん」@映画生活
主演はあの若さで結婚・出産・離婚をすでに経験、10~20代女性のカリスマ土屋アンナちゃん。公開から随分経ったし、大体の評価も見聞きしていましたが、自分の中での「下妻物語」で受けた衝撃をまた期待して観賞、全体的には良かったんじゃナイでしょうか?
(そんなで原作マンガを読んでいる方も多いし、もうネタバレで書いちゃいますね、HP行けばほとんどマルばれだし。)
公開前宣伝でもバンバンTVなんかで語られていた、監督こだわりの「色」。
やはり注目の一番はそこで、本当に綺麗な華やかな淫靡な色使いで、スクリーンで見ないと監督の意図する色合いは得られないかも、と思うほど凝った色使いでした。
期待のアンナちゃん(きよ葉、後に日暮)、演技は・・・「下妻」の時の新鮮さと衝撃は無かったです。けれど、綺麗で、原作漫画家の安野モヨコ先生、蜷川実花監督解釈のお女郎は体現出来ていたのではないでしょうか、現代風にアレンジされたメイクと衣装がよく似合っていました。(吉原を抜け出した時の男装の方が色っぽさはありましたが)
劇冒頭、小泉今日子さん演じるお蘭が、8歳のジャリ小娘(きよ葉の子供時代)を玉菊屋(女郎屋)に売りにくるシーン、「ぉ、また出ているキョンキョン・・・」って思っちゃいました。ここの処ほんの数シーンでも、40歳そこそこの(実年齢と一致する)女性の役、彼女多いですよね、それだけ彼女が優秀って解釈も出来ますが、逆にそれだけこの年齢で雰囲気をもつ女優さんがいない、ってことでもあって、実はひそかに思っていたのですが、コノ年代の女優さんは個性というオーラが濃すぎっていうか、はたまたタレントさんになっちゃってて、いい方(スクリーン女優)いないなーと感じていたのです。20歳代にいい女優さんが山盛りいるのに、そのお母さん役はいない・・・。ちょっとしばらくキョンキョン三昧かも、ですよね。
さて、お話は簡単で、嫌々吉原遊郭に売られたきよ葉が17歳になって女郎になって売れっ子花魁・日暮になって、それでもここから出て行きたいと思い続けるお話なんですが、ジャリ小娘がなんの教養も無く(いらないけど)オトナになった‘はすっぱ’感、アンナちゃん等身大でヨカッタです(笑)。ヤニ焼けなのか、酒焼けなのか、ハスキーボイスもいい感じ~に(注:私はアンナちゃん好きです)感じたし、「~ありんすぅ」とか言う太夫言葉、全然あってない!やる気ないでしょ、アンタ(爆)、みたいに役のまんまの印象でした。
その逆に同じ花魁でも品格・趣きのあったのが菅野美穂ちゃん。その美しさは到底適わなかったですね、アンナちゃんも。(個人的な趣味です)
舞台は遊廓ですが、オンナの社会・世界ってどこでも同じですね、こうしてみると。
嫌でもなんでも「ソコ」に居る限り「ソコ」のしきたり(道理)がまかり通る。秀でれば富み得れど、やっかまれ、女として美しければ邪魔くさいことも起こる。きよ葉が望まない世界に生きなくてはならないと自覚した時、‘極めれば’またその先が広がることを教えたのは花魁・粧ひ(菅野美穂ちゃん)。尊敬・・・してなくても認めざるを得ない程の先輩、・・・こういったヒトが居ると、「ソコ」も悪くないんですよね、ある種理想のOL像かも。
勿論、女郎の世界の話、淫靡で色っぽい展開が中心なので、オトコとオンナの心情も。
基本、この男女の心理の方が作品として中心になっています。
三人の男、清次(安藤政信)・女郎の孤児、今は店番、惣次郎(成宮寛貴)・きよ葉の本気惚れの若旦那、倉之助(椎名桔平)・日暮を身請け希望の武家名家、がきよ葉に大きな影響を与えます。どのお方もイイ男で惚れ惚れしますが、やはり安藤君の清次が素敵。半被姿のオトコってどうしてこう色っぽいんでしょうかね~~。
この作品‘遊郭’が舞台ですから、PG-12指定。
しかしながら、おっぱい満開・小股も全開のシーン多数、どうなんでしょう・・・「お母さんは許しませんよ!」っていう気分でしたよ、お子様には。(ドぎついモノではないですが)
作品中満載だった‘寝屋シーン’、菅野美穂ちゃんも木村佳乃ちゃん(花魁・高尾)も頑張って脱いでくれたのですが、昨今の女優さんは皆さん細すぎで、背中も胸も貧相な感じが。昔は栄養状態が悪かったそうだから、実際もこんなんだったかもですが、浮世絵のようなたっぷりとした肉好きの胸とか観たかったなん。
総天然満艦飾御伽草子、賛否両論のマンガ原作の映画作品の中では上手くまとまっていると思います。
そして注目の二番は「音楽」。
オシャレで気の利いた音楽が画とマッチして、なんの関係も無くサントラ聴きながら桜の下でお酒、なーんてあってそう。
「さくらん」@映画生活
by bijomaru0330am | 2007-03-29 23:45 | 映画鑑賞