「ディパーテッド」を観る
2007年 01月 11日
あの大ヒット香港映画「インファナル・アフェア」のリメイク、本年の超大作の一本(と、言っていいでしょう!)、「ディパーデット」を観てきました。
原作の「インファナル・・・」を鑑賞した時に感じた男っぽい作品への感動は、当時「アメリカでリメイクされても、きっともう得られない」と2003年の私は書いています。
この作品は、アンディ・ラウ&トニー・レオンだったからこそ、得られた感情。
当初、ブラッド・ピットとレオナルド・ディカプリオでリメイク、と聞き、「ぁ~違うモノになっちゃうな(でも、作品としては期待!)」みたいに感じていました。
実際リメイクされた、キャストはレオ様&マット・ディモン。これはこれで、かなり興味深いキャストですし、マフィアのボスにジャック・ニコルソン!と聞いて、「違うモンでもいいわ~、見ごたえありそう!」に変わりました。
かくして、期待は裏切られず、数あるリメイク作品の中では「優」だったと思います。
確かに、多くのリメイク作品(「Shell we dance?」しかり、「イルマーレ」しかり)は、その原作の持つ味わいが出づらく(奇遇にも挙げた作品すべてアジアン作品)、賛否両論です。
書き下ろしだったら絶対に高い評価を得るリメイク作品主演者も、この時ばかりは前作と比較され、けちょんけちょんだったりします。が、この作品については、私個人的にこき下ろし処はありませんでした。大体、アジア人俳優で感じたニュアンスを英語で話す白人(大きくくくって)俳優で感じる訳がない、と思っているからかもしれません。
ただ、アンディ・ラウ&トニー・レオンの時に感じた刹那感とか、全く逆の立場の2人なのに、ピアノの黒鍵と白鍵みたいな空気の「奏で感」みたいなモノは、残念ながらレオ様とマット様から(なんで‘様’?)は感じずー。
また、お互いにネズミ(潜入捜査)にも係わらず、潜伏先に図らずも何らかの親しみを持ってしまっていた無常感みたいなのも感じませんでした。
それでも見応え満点でした。
話の筋は「インファナル・・・」でご存知でしょうから、バンバン書いてきますよ。
(ネタバレしたくない方は注意です)
基本、潜入捜査の為に二人の有能な若者が、それぞれの敵(警察VSマフィア)にもぐりこむ話なんですが、細かなところがお国柄も手伝って、違っています。舞台の移民大国アメリカらしく、民族マフィアの色合いが出ていますし、二人の間に存在する精神科医の女性も、重要度がちょっと違う感が。
まぁ、「インファナル・・・」は全部で三部作。一応一話づつで完結していますが、三本そろってすべてが見えてくるところがあります。
一話目をリメイクした今作は、警察サイドの潜入捜査を指示するボスも1人多くて2人。(1人多いのがマーク・ウォールバーグ演じるディグナム、結構嫌な奴)一話で完結させる方向の決め手になっています。(おっとネタバレ・・・)このあたり個人的にはスッキリ見終われました。
さて、
「ディパーデッド departed」=過去の、死んだ、死人、死者。という意味になります。
(「インファナル・アフェア infernal affairs」=地獄の、 悪魔のようなひどい、事がら、事件。でしょうか?)
ネズミになって潜入する、それは自分という個人は死している、ということでしょうか。「インファナル・・・」で感じた、本来所属するグループへの責任とか信頼とかは希薄で、個人VS個人って印象でした。
R-15指定ありで、脳天バヒュン×2・3・4・・・と打ち抜きますし、
「fuck××!!」「・・・fuck!」と放送禁止ギリギリと思える、お言葉が多く出てきます。香港版で感じなかったのは単に広東語が解らないからだけでなく、リメイク版はより過激なハリウッド的‘装飾’をほどこした印象を受けました。
いろいろ感想はあったのですが、レオ様(だからなんで‘様’?笑←シツコイ)が久しぶりにいい演技だったのと、「リプリー」の時に感じたのマットの‘やらしさ’が年輪とともに増している感じとか、周りを固める俳優陣もなんか気合入ってて、女優(ってほとんど居ないんですが)影なし。的な男臭さ満載の作品でした。
そろそろレオ様に重賞を獲らせてあげたいので、対抗馬がないといいのだけど・・・(「パイレーツ・・・」が公開されるしなぁ)
サントラもアイリッシュ系のいいかんじの曲が多く、シーンシーンを盛り上げていました。
大きなスクリーンで、いい男になったレオ様をじっくり見るによし、な作品でした。
「ディパーテッド」@映画生活
原作の「インファナル・・・」を鑑賞した時に感じた男っぽい作品への感動は、当時「アメリカでリメイクされても、きっともう得られない」と2003年の私は書いています。
この作品は、アンディ・ラウ&トニー・レオンだったからこそ、得られた感情。
当初、ブラッド・ピットとレオナルド・ディカプリオでリメイク、と聞き、「ぁ~違うモノになっちゃうな(でも、作品としては期待!)」みたいに感じていました。
実際リメイクされた、キャストはレオ様&マット・ディモン。これはこれで、かなり興味深いキャストですし、マフィアのボスにジャック・ニコルソン!と聞いて、「違うモンでもいいわ~、見ごたえありそう!」に変わりました。
かくして、期待は裏切られず、数あるリメイク作品の中では「優」だったと思います。
確かに、多くのリメイク作品(「Shell we dance?」しかり、「イルマーレ」しかり)は、その原作の持つ味わいが出づらく(奇遇にも挙げた作品すべてアジアン作品)、賛否両論です。
書き下ろしだったら絶対に高い評価を得るリメイク作品主演者も、この時ばかりは前作と比較され、けちょんけちょんだったりします。が、この作品については、私個人的にこき下ろし処はありませんでした。大体、アジア人俳優で感じたニュアンスを英語で話す白人(大きくくくって)俳優で感じる訳がない、と思っているからかもしれません。
ただ、アンディ・ラウ&トニー・レオンの時に感じた刹那感とか、全く逆の立場の2人なのに、ピアノの黒鍵と白鍵みたいな空気の「奏で感」みたいなモノは、残念ながらレオ様とマット様から(なんで‘様’?)は感じずー。
また、お互いにネズミ(潜入捜査)にも係わらず、潜伏先に図らずも何らかの親しみを持ってしまっていた無常感みたいなのも感じませんでした。
それでも見応え満点でした。
話の筋は「インファナル・・・」でご存知でしょうから、バンバン書いてきますよ。
(ネタバレしたくない方は注意です)
基本、潜入捜査の為に二人の有能な若者が、それぞれの敵(警察VSマフィア)にもぐりこむ話なんですが、細かなところがお国柄も手伝って、違っています。舞台の移民大国アメリカらしく、民族マフィアの色合いが出ていますし、二人の間に存在する精神科医の女性も、重要度がちょっと違う感が。
まぁ、「インファナル・・・」は全部で三部作。一応一話づつで完結していますが、三本そろってすべてが見えてくるところがあります。
一話目をリメイクした今作は、警察サイドの潜入捜査を指示するボスも1人多くて2人。(1人多いのがマーク・ウォールバーグ演じるディグナム、結構嫌な奴)一話で完結させる方向の決め手になっています。(おっとネタバレ・・・)このあたり個人的にはスッキリ見終われました。
さて、
「ディパーデッド departed」=過去の、死んだ、死人、死者。という意味になります。
(「インファナル・アフェア infernal affairs」=地獄の、 悪魔のようなひどい、事がら、事件。でしょうか?)
ネズミになって潜入する、それは自分という個人は死している、ということでしょうか。「インファナル・・・」で感じた、本来所属するグループへの責任とか信頼とかは希薄で、個人VS個人って印象でした。
R-15指定ありで、脳天バヒュン×2・3・4・・・と打ち抜きますし、
「fuck××!!」「・・・fuck!」と放送禁止ギリギリと思える、お言葉が多く出てきます。香港版で感じなかったのは単に広東語が解らないからだけでなく、リメイク版はより過激なハリウッド的‘装飾’をほどこした印象を受けました。
いろいろ感想はあったのですが、レオ様(だからなんで‘様’?笑←シツコイ)が久しぶりにいい演技だったのと、「リプリー」の時に感じたのマットの‘やらしさ’が年輪とともに増している感じとか、周りを固める俳優陣もなんか気合入ってて、女優(ってほとんど居ないんですが)影なし。的な男臭さ満載の作品でした。
そろそろレオ様に重賞を獲らせてあげたいので、対抗馬がないといいのだけど・・・(「パイレーツ・・・」が公開されるしなぁ)
サントラもアイリッシュ系のいいかんじの曲が多く、シーンシーンを盛り上げていました。
大きなスクリーンで、いい男になったレオ様をじっくり見るによし、な作品でした。
「ディパーテッド」@映画生活
by bijomaru0330am | 2007-01-11 23:45 | 試写会