「キャッチボール屋」を観る
2006年 10月 16日
今日は大森南朋さんの初主演作品、「キャッチボール屋」を観てきました。
彼程の役者が映画初主演なんてちょっと意外。
でも、顔は良く見かける演技派の彼の下の名前が‘なお’さんと読むとは知らなかった~、スミマセン。
それにこの試写に応募していたことも実は正直忘れていた~、スミマセン。。
他にも演者は、名前が判んなくても(ぁ、あくまでスミマセン、私的にです)燻し銀の演技派揃いでした。
・・・・峰岸徹・キタキマユ・寺島進・松重豊・光石研・庵野秀明、、、あれ?庵野秀明ってどっかで聞いた・・・・えっ!!!「エバゲリ」の監督~!?
そうなんです、かの伝説アニメ「エヴァン・ゲリオン」の監督さんも(俳優だったのねぇ)出演。
他にも元・お笑い芸人→今マジ役者とか、元ブルースバンドで活躍→今マジ役者とかいう多彩な人が多々出演。
数少ない女優陣に内田春菊さんも出ていて(彼女、マンガ家ですよね)‘奥の深い’作品となっています。
↓ ここからちょっとネタバレ。
主人公のタカシ(大森)は東京でリストラされ、実家に帰郷。高校時代の野球部仲間と呑むことに。グダグタやっていたら“ノリ”で酔っ払ったまま再び東京へ。
気が付いたらどこかの公園のベンチの上。ここから、ヘンテコリンな「出会い」が始まる。
なーんにも覚えていないタカシを気遣ってくれたのは、スリーピースのスーツ姿の「キャッチボール屋(10分100円也)」さん。その名の通り、チャッチボールをしたい‘お客’と淡々と投げ合う、ほら野球部が練習始めにやってる(イチローも松井もやってる)キャッチボール、をする商売(?)。
ボケー、と様子をみていたタカシをキャッチボールに誘い、意味深なセリフを置き、「ちょっと店番(留守番)」を頼んで、どこかへいってしまったキャッチボール屋さん。
タカシは、自分がどうしていいのかわからない(思い出せない)ので、何となく「ちょっと店番」をすることに。
ちょうどその公園はもう10日程で工事の為閉鎖の予定だった。
(この期限があるってのが「ミソ」です)
時の頃、桜満開の都会のどっかの公園(区立?近所に「K’sデンキ」見えるの)。
時間の経過とともに、桜が散り、初夏の香りがする映像です。
「セット」と思えるものって全然ない風景です。
そりゃ小道具でしょ、ってものばっかりで、そうね、春菊さんがいる(彼女は園内売店のおばちゃん役)小屋くらい?セットって。
公園内に公園での注意を促す放送(またこれが愛想ナイの)が流れているのですが、これも現実の使ってるのかしら?って思えるんですよね、救急車のサイレンの音は入っているは、車の音はするは、主婦は茣蓙敷いてお弁当してるはで、これがもし演出ならスゴすぎる。(いろんな意味で)
極々フツーに見受けられる、都心の駅前の公園の風景にタカシが溶け込んでて、ぼわ~んと眠気さえも覚える(公園なんかで陽気のいい時ボケっとしてると襲う眠気?)、癒しとは違う何かをもっている作品でした。
私的に、ものすごく東京っぽい作品だなぁ、これが都会だよなぁ。と感じもしました。
田舎なら、大概近所同士名前なんか知ってるけど、この作品に出てくる、なんとなく交流する人々は、名前知らないの。自己紹介もしないの。
春菊さん(売店のおばちゃん)は、タカシを「おにいちゃん」と呼ぶし、キタキマユ(なぞのOL)は「キミ」とか呼ぶ。先代・キャッチボール屋の借金取りなんか、「オマエさぁ」っ呼んでた。
思うに、都会ってそんなじゃないですか?
学校とか職場とかでちゃんと自己紹介しなかったら、やっているコトで呼びません?
(「新聞屋さん」とか「佐川さん(宅配の人)」とか)
で、それで十分事足りてるっていうか、それでOKっていうか、それが「イイカンジの距離」っていうか。
そんなビミョーな人々の距離感の中、キャッチボール屋さんっていう職業(っていって呼んでいいのかしら)がそれぞれの人の大事なファクター、・・・人生の句読点を見つけてあげてるって感じかな・・・をなしているです。
「句読点」って書いちゃいましたが、誰でも人生の中で「句読点」となる起点があると思うんですよね、それがいい方向に自分を成長させてくれることもあるし、自分でも気づかないうちにそれが心の‘ささくれ’になっていて、その先に進めないこともある。
そんな時に鏡に向かうみたいに、誰かにじっくり向かい合って語るっていうか考える時間が10分100円也(←あくまで自己解釈です)。
単純にキャッチボールが旨くなりたい人もきますよ、はい。
劇中キム・ホジョンさんというソウルの女優さん(彼女良かったです)が目の不自由な人の役で出てくるのですが、そのシーンは必ず昭和の大スター・山口百恵の「夢先案内人」の曲がかかります。(ナンでかはナイショ♪)
タカシが住む事になるアパート(都営?)も昭和の香り満載で、タイル貼りのお風呂が雰囲気UPです(レコードプレーヤーもいい!)。
百恵さん聴いてたら、なぜだか同時期にHitした、昭和のアイドル・松本ちえこの「恋人試験」~「・・・・65点のヒトが好き♪」って曲を思い出しちゃいました。
(当時小さくて、歌詞の意味も良く判らず口づさんでいたけど)
タカシは「65点」のヒト。
ダメじゃないけど、すれすれって言うか、そんな感じ。
なんとなく接客(?)してたら、なんとなく自分の‘ささくれ’も見つけられた。
ウッドベースとトランペットの音楽もGOOD。
「キャッチボール屋」公式HP
「キャッチボール屋」@映画生活
彼程の役者が映画初主演なんてちょっと意外。
でも、顔は良く見かける演技派の彼の下の名前が‘なお’さんと読むとは知らなかった~、スミマセン。
それにこの試写に応募していたことも実は正直忘れていた~、スミマセン。。
他にも演者は、名前が判んなくても(ぁ、あくまでスミマセン、私的にです)燻し銀の演技派揃いでした。
・・・・峰岸徹・キタキマユ・寺島進・松重豊・光石研・庵野秀明、、、あれ?庵野秀明ってどっかで聞いた・・・・えっ!!!「エバゲリ」の監督~!?
そうなんです、かの伝説アニメ「エヴァン・ゲリオン」の監督さんも(俳優だったのねぇ)出演。
他にも元・お笑い芸人→今マジ役者とか、元ブルースバンドで活躍→今マジ役者とかいう多彩な人が多々出演。
数少ない女優陣に内田春菊さんも出ていて(彼女、マンガ家ですよね)‘奥の深い’作品となっています。
↓ ここからちょっとネタバレ。
主人公のタカシ(大森)は東京でリストラされ、実家に帰郷。高校時代の野球部仲間と呑むことに。グダグタやっていたら“ノリ”で酔っ払ったまま再び東京へ。
気が付いたらどこかの公園のベンチの上。ここから、ヘンテコリンな「出会い」が始まる。
なーんにも覚えていないタカシを気遣ってくれたのは、スリーピースのスーツ姿の「キャッチボール屋(10分100円也)」さん。その名の通り、チャッチボールをしたい‘お客’と淡々と投げ合う、ほら野球部が練習始めにやってる(イチローも松井もやってる)キャッチボール、をする商売(?)。
ボケー、と様子をみていたタカシをキャッチボールに誘い、意味深なセリフを置き、「ちょっと店番(留守番)」を頼んで、どこかへいってしまったキャッチボール屋さん。
タカシは、自分がどうしていいのかわからない(思い出せない)ので、何となく「ちょっと店番」をすることに。
ちょうどその公園はもう10日程で工事の為閉鎖の予定だった。
(この期限があるってのが「ミソ」です)
時の頃、桜満開の都会のどっかの公園(区立?近所に「K’sデンキ」見えるの)。
時間の経過とともに、桜が散り、初夏の香りがする映像です。
「セット」と思えるものって全然ない風景です。
そりゃ小道具でしょ、ってものばっかりで、そうね、春菊さんがいる(彼女は園内売店のおばちゃん役)小屋くらい?セットって。
公園内に公園での注意を促す放送(またこれが愛想ナイの)が流れているのですが、これも現実の使ってるのかしら?って思えるんですよね、救急車のサイレンの音は入っているは、車の音はするは、主婦は茣蓙敷いてお弁当してるはで、これがもし演出ならスゴすぎる。(いろんな意味で)
極々フツーに見受けられる、都心の駅前の公園の風景にタカシが溶け込んでて、ぼわ~んと眠気さえも覚える(公園なんかで陽気のいい時ボケっとしてると襲う眠気?)、癒しとは違う何かをもっている作品でした。
私的に、ものすごく東京っぽい作品だなぁ、これが都会だよなぁ。と感じもしました。
田舎なら、大概近所同士名前なんか知ってるけど、この作品に出てくる、なんとなく交流する人々は、名前知らないの。自己紹介もしないの。
春菊さん(売店のおばちゃん)は、タカシを「おにいちゃん」と呼ぶし、キタキマユ(なぞのOL)は「キミ」とか呼ぶ。先代・キャッチボール屋の借金取りなんか、「オマエさぁ」っ呼んでた。
思うに、都会ってそんなじゃないですか?
学校とか職場とかでちゃんと自己紹介しなかったら、やっているコトで呼びません?
(「新聞屋さん」とか「佐川さん(宅配の人)」とか)
で、それで十分事足りてるっていうか、それでOKっていうか、それが「イイカンジの距離」っていうか。
そんなビミョーな人々の距離感の中、キャッチボール屋さんっていう職業(っていって呼んでいいのかしら)がそれぞれの人の大事なファクター、・・・人生の句読点を見つけてあげてるって感じかな・・・をなしているです。
「句読点」って書いちゃいましたが、誰でも人生の中で「句読点」となる起点があると思うんですよね、それがいい方向に自分を成長させてくれることもあるし、自分でも気づかないうちにそれが心の‘ささくれ’になっていて、その先に進めないこともある。
そんな時に鏡に向かうみたいに、誰かにじっくり向かい合って語るっていうか考える時間が10分100円也(←あくまで自己解釈です)。
単純にキャッチボールが旨くなりたい人もきますよ、はい。
劇中キム・ホジョンさんというソウルの女優さん(彼女良かったです)が目の不自由な人の役で出てくるのですが、そのシーンは必ず昭和の大スター・山口百恵の「夢先案内人」の曲がかかります。(ナンでかはナイショ♪)
タカシが住む事になるアパート(都営?)も昭和の香り満載で、タイル貼りのお風呂が雰囲気UPです(レコードプレーヤーもいい!)。
百恵さん聴いてたら、なぜだか同時期にHitした、昭和のアイドル・松本ちえこの「恋人試験」~「・・・・65点のヒトが好き♪」って曲を思い出しちゃいました。
(当時小さくて、歌詞の意味も良く判らず口づさんでいたけど)
タカシは「65点」のヒト。
ダメじゃないけど、すれすれって言うか、そんな感じ。
なんとなく接客(?)してたら、なんとなく自分の‘ささくれ’も見つけられた。
ウッドベースとトランペットの音楽もGOOD。
「キャッチボール屋」公式HP
「キャッチボール屋」@映画生活
by bijomaru0330am | 2006-10-16 23:45 | 試写会