「タイヨウのうた」を観る
2006年 05月 10日
「XP」と聞いて、Windowsしか思い浮かばない、ボキャブラリィの乏しい私。
この作品は「XP」=色素性乾皮症の16歳の女の子が主人公です。
太陽の光が身体に致命傷で、日がとっぷり暮れてからが彼女の時間。高校へも通えません。
もっと詳しく知りたくて、某Ya○oo!という検索サイトで“XP”と入れ検索しても、出てくるのはパソコン関係のことばかり。
&太陽、とか&病気、とかいろいろ入れてもやっぱり出てくる情報はマイクロソフトさんの圧勝です。
残念ながら、直接「色素性乾皮症」と打たないと詳細を知ることは出来ませんでした。
※ この作品のHPにはリンクがあります。
・・・XP、この病気はこれといった完治への明確な手立てがなく、寿命が短い(20歳までくらい)難病だそうです。
それにしてもこれほどXPがネット検索で出てこないなんて!
(私も名称は知らなかったんですけど)
(・・・・以下、ネタばれありです)
太陽の光が致命的な訳ですから、彼女、薫(YUIちゃん)の活動時間はおのずから夜中。
夜中も夜中、お巡りさんが未成年の夜遊びを取り締まる時間に趣味の音楽(シンガーソングライター)を駅前の路上で奏でます。
しかし、ちいとも悲壮感はなく、極当たり前の日常として描かれていて、時にはそれがくすりと笑わせてくれたりします。
ベットサイド(日よけの為か押入れです)で鳴る目覚まし時計、階下に降り行われる親子の会話はいたってフツーの朝の会話です。ただ、それが夕方の18時頃なだけ。
つまり世の中の夕飯時が薫の朝ごはんなので、食卓の上でも両親(岸谷五朗さんと麻木久仁子さん、お仕事はイタ飯屋さんです)は白飯&がっつりおかず、でも薫はトースト。
「朝日が昇る時間、解ってる?」「うん、・・・・でしょ。」「じゃあ、4時には帰ってきてね。」
遅い時間に出かける娘(一人娘よ、16歳よ、女の子よ!)を極フツーに送り出すお母さん。
この辺までは、大都会(危険一杯)で生活する私としては、いくらなんでもそりゃムチャクチャ、と感じていました。危ないし、無謀だし。
いつも窓から見つめていた、気になるサーファー高校生・孝治(塚本高史くん)にバッタリであって、うっかり(!?)告白しちゃうあたりも、映画の話なのに「これだから無菌状態の深窓の・・・は困る!怖いものしらずだっ」とすっかり“母の目”(教育ママ)で観ていました。
しかし何時しか、湧き上がる炭酸ソーダ水の泡つぶの様に、何か熱く湧き上がる気持ちが涙になってしまいました。
特に悲しい演出がある訳ではないのに。
何が心を揺さぶったか、といったらまずはYUIちゃんの唄でしょうか。
薫は学校にも行けない。日中お外で遊ぶこともずっとしてない。
学校サボって自宅に押し入ってくる(!?)お友達・(通山愛理ちゃん)はいるけど、同じ年頃の子がやるような携帯でメールもしないし、ゲーセンでプリクラもしない。パソコンで何かする様子もない。
音楽を作って唄う、が彼女の生きている証。
その歌声の力強さに、不治の病で余命幾許かの重たい影はない。
そして両親を始め、薫を取り巻く人々の、暖かくて何気ない感じがじんわり感じ入るのではないでしょうか。
彼氏役の塚本くんは演技に定評もあるし、彼の持ついい意味の“垢抜けなさ”もこの役にどんぴしゃ。
お母さんの麻木さんに、「冷蔵庫の中のモノ食べ過ぎるな」(娘のお友達だよー)と言われちゃったり、お父さんの岸谷さんに、「久しぶりに拳固でなぐるぞ」(娘のお友達だったら!)言われちゃったりする薫のお友達。
通山愛理ちゃん演ずるこの「薫の友達」は非常にイイ味を出していて、尚且つ非常に大事な役処です。
観月ありさ主演「鳶がクルリと。」で観た時より格段の演技力のUP!です。
映像も美しい。
オープニング、朝焼けの海岸沿いの街の風景は、特に美しい。
何気ない日常の何気ない会話なのに、皆の気持ちが痛いほど伝わります。
医師の予想に反して元気に過ごす薫に、安堵の中にも心配が絶えない両親。(特にお母さんの麻木さんの抑えた演技に妙に共感・・・後半はもうずっと母の気持ちでした)
それを又同じくらい理解している薫。
そんな薫がより前向きな気持ちで過ごした輝く時。
エンディング、美しくも・・・これは書けません、是非、映画館に足を運んで泣いて来て下さい。
「タイヨウのうた」公式HP
http://www.taiyonouta.jp/
「タイヨウのうた@映画生活」
http://www.eigaseikatu.com/title/15435/
この作品は「XP」=色素性乾皮症の16歳の女の子が主人公です。
太陽の光が身体に致命傷で、日がとっぷり暮れてからが彼女の時間。高校へも通えません。
もっと詳しく知りたくて、某Ya○oo!という検索サイトで“XP”と入れ検索しても、出てくるのはパソコン関係のことばかり。
&太陽、とか&病気、とかいろいろ入れてもやっぱり出てくる情報はマイクロソフトさんの圧勝です。
残念ながら、直接「色素性乾皮症」と打たないと詳細を知ることは出来ませんでした。
※ この作品のHPにはリンクがあります。
・・・XP、この病気はこれといった完治への明確な手立てがなく、寿命が短い(20歳までくらい)難病だそうです。
それにしてもこれほどXPがネット検索で出てこないなんて!
(私も名称は知らなかったんですけど)
(・・・・以下、ネタばれありです)
太陽の光が致命的な訳ですから、彼女、薫(YUIちゃん)の活動時間はおのずから夜中。
夜中も夜中、お巡りさんが未成年の夜遊びを取り締まる時間に趣味の音楽(シンガーソングライター)を駅前の路上で奏でます。
しかし、ちいとも悲壮感はなく、極当たり前の日常として描かれていて、時にはそれがくすりと笑わせてくれたりします。
ベットサイド(日よけの為か押入れです)で鳴る目覚まし時計、階下に降り行われる親子の会話はいたってフツーの朝の会話です。ただ、それが夕方の18時頃なだけ。
つまり世の中の夕飯時が薫の朝ごはんなので、食卓の上でも両親(岸谷五朗さんと麻木久仁子さん、お仕事はイタ飯屋さんです)は白飯&がっつりおかず、でも薫はトースト。
「朝日が昇る時間、解ってる?」「うん、・・・・でしょ。」「じゃあ、4時には帰ってきてね。」
遅い時間に出かける娘(一人娘よ、16歳よ、女の子よ!)を極フツーに送り出すお母さん。
この辺までは、大都会(危険一杯)で生活する私としては、いくらなんでもそりゃムチャクチャ、と感じていました。危ないし、無謀だし。
いつも窓から見つめていた、気になるサーファー高校生・孝治(塚本高史くん)にバッタリであって、うっかり(!?)告白しちゃうあたりも、映画の話なのに「これだから無菌状態の深窓の・・・は困る!怖いものしらずだっ」とすっかり“母の目”(教育ママ)で観ていました。
しかし何時しか、湧き上がる炭酸ソーダ水の泡つぶの様に、何か熱く湧き上がる気持ちが涙になってしまいました。
特に悲しい演出がある訳ではないのに。
何が心を揺さぶったか、といったらまずはYUIちゃんの唄でしょうか。
薫は学校にも行けない。日中お外で遊ぶこともずっとしてない。
学校サボって自宅に押し入ってくる(!?)お友達・(通山愛理ちゃん)はいるけど、同じ年頃の子がやるような携帯でメールもしないし、ゲーセンでプリクラもしない。パソコンで何かする様子もない。
音楽を作って唄う、が彼女の生きている証。
その歌声の力強さに、不治の病で余命幾許かの重たい影はない。
そして両親を始め、薫を取り巻く人々の、暖かくて何気ない感じがじんわり感じ入るのではないでしょうか。
彼氏役の塚本くんは演技に定評もあるし、彼の持ついい意味の“垢抜けなさ”もこの役にどんぴしゃ。
お母さんの麻木さんに、「冷蔵庫の中のモノ食べ過ぎるな」(娘のお友達だよー)と言われちゃったり、お父さんの岸谷さんに、「久しぶりに拳固でなぐるぞ」(娘のお友達だったら!)言われちゃったりする薫のお友達。
通山愛理ちゃん演ずるこの「薫の友達」は非常にイイ味を出していて、尚且つ非常に大事な役処です。
観月ありさ主演「鳶がクルリと。」で観た時より格段の演技力のUP!です。
映像も美しい。
オープニング、朝焼けの海岸沿いの街の風景は、特に美しい。
何気ない日常の何気ない会話なのに、皆の気持ちが痛いほど伝わります。
医師の予想に反して元気に過ごす薫に、安堵の中にも心配が絶えない両親。(特にお母さんの麻木さんの抑えた演技に妙に共感・・・後半はもうずっと母の気持ちでした)
それを又同じくらい理解している薫。
そんな薫がより前向きな気持ちで過ごした輝く時。
エンディング、美しくも・・・これは書けません、是非、映画館に足を運んで泣いて来て下さい。
「タイヨウのうた」公式HP
http://www.taiyonouta.jp/
「タイヨウのうた@映画生活」
http://www.eigaseikatu.com/title/15435/
by bijomaru0330am | 2006-05-10 23:45 | 試写会