「奇跡」を観る
2011年 05月 19日
監督・脚本・編集のすべてが‘あの’是枝裕和氏、ってきいたらかなり期待出来る作品でしょう。しかも公開に先立ち、演者の「話題」も事欠かない(希林さぁ~ん、お孫さぁ~ん)「奇跡」を観てきました。(いえ、全然カンケイないですけど、クオリティにはw)
ここから若干ネタばれあり↓
航一(前田航基)は鹿児島に母方の祖父母(橋爪功&樹木希林)の家で母(大塚寧々)と四人暮らし。毎朝ベランダから見える桜島の噴煙に「意味ワカラン。」と関西弁でツッコミを入れながら灰を掃除する、小学6年生。
龍之介(前田旺志郎)は福岡でインディーズのミュージシャンをする父(オダギリジョー)と庭に野菜なんかを作りながら、毎朝しっかり学校行く仕度を一人でしちゃう、小学4年生。二人は父母の離婚で離れ離れになってしまった兄弟だ。
主人公の兄弟はお笑いの「まえだまえだ」。
かなりの芸達者なのは承知だったが、この作品での演技はピカ一らしく(日本アカデミーの新人賞は確定か?)業界の評価はかなり高い。確かによかった、ノビノビと無理のない演技でしみじみくるよい作品だった。周りを固める名優(子役もよかった)も多く豪華です。小学校の先生が阿部ちゃんと(長澤)まさみちゃんなんだよ~。
しかし・・・ながら残念ながら小学校高学年っていう(しかも男子)年代は私にとっては一番縁遠い世代で、ぶっちゃけ書くと愛して止まない姪っ子達も一番扱い辛かったのがこの年頃。「チビ」じゃないし「大人」じゃないし、面倒な年齢の印象が。
なんにも出来ないのになんかしたがるし、しかもイマイチ口に出して言わないし。
現代は総じて早熟な世の中なので、私の時代だったら中一とか中二の感覚なのかな、とか思ってみたが、中学に入ると一気に色気づくのでまだそんな感じのないこの時期って、親も子育てから手は離れるけど、それは段々‘自分で考える’‘意識’がきちんと出来始める年齢って事で、そういう風に考えると或る意味一番大事な時期なのかも(男子女子を意識し出すとそればっかだしね)と思いながら鑑賞した。
観始めてどうしても両親や大人の心情を観ようとしている自分がいたが、是枝さんウマイんですよね。子供達の動きや言葉や関心事を表現するのが。
劇中の大人達が子供を「お子様扱い」している人がいなかった、っていうのも子供中心に観られて良かったのかもしれません(時代的にそんな大人が多いしね)。
次第に子供達の逞しい(子供らしい)思い(思い込み)が大人の都合なんて気にしてない(いやいやすごく気を使って・・・バレバレだけど)行動に羨ましくもなんだか、勇気貰った気が。今を生きるのに手一杯の自分に「ねぇ、明日からまた頑張ってみる?(笑)」・・・って感じに。
2人の周りの大人達はいろんな都合を考えて考えすぎて兄弟をバラバラに育てる事にしたのかもしれない。その辺はあまり詳しく語られていない。酷くモメて兄弟がばらけた訳ではない。
どちらかというと、両親が寂しくならないように兄弟はバラけたのだ。
子供のクセに。子供だからでしょうけど、要らぬ気をつかって!そのくせ本当は一緒にいたいんだよね、すごく・・・泣ける。
話の中に先日全線開通したJR九州新幹線が出てくる。ご存知だろうか、「感動の180秒CM」を。
少し前から気になっていたシンガー、マイア・ヒラサワの歌声に乗ってびゅわ~んと走り抜ける新幹線に開通を喜ぶ沿線の人々が映っている。
ずっとずっと映っている。それだけ。観てみるといい。
JR九州も意図しなかった出来事だったみたいで奇跡みたいな映像に感動する。
奇跡が起こるんじゃないかと、必死に大きな声で叫ぶ子供たちの姿に重ねて、私も実は心の中で叫んでみた。
「夢が叶いますように!」
自分どんだけ子供っぽいねん、いややな、ホントに。
かわんないじゃん、小学生と。ちょっと苦笑してしまった。
「奇跡」@ぴあ映画生活
ここから若干ネタばれあり↓
航一(前田航基)は鹿児島に母方の祖父母(橋爪功&樹木希林)の家で母(大塚寧々)と四人暮らし。毎朝ベランダから見える桜島の噴煙に「意味ワカラン。」と関西弁でツッコミを入れながら灰を掃除する、小学6年生。
龍之介(前田旺志郎)は福岡でインディーズのミュージシャンをする父(オダギリジョー)と庭に野菜なんかを作りながら、毎朝しっかり学校行く仕度を一人でしちゃう、小学4年生。二人は父母の離婚で離れ離れになってしまった兄弟だ。
主人公の兄弟はお笑いの「まえだまえだ」。
かなりの芸達者なのは承知だったが、この作品での演技はピカ一らしく(日本アカデミーの新人賞は確定か?)業界の評価はかなり高い。確かによかった、ノビノビと無理のない演技でしみじみくるよい作品だった。周りを固める名優(子役もよかった)も多く豪華です。小学校の先生が阿部ちゃんと(長澤)まさみちゃんなんだよ~。
しかし・・・ながら残念ながら小学校高学年っていう(しかも男子)年代は私にとっては一番縁遠い世代で、ぶっちゃけ書くと愛して止まない姪っ子達も一番扱い辛かったのがこの年頃。「チビ」じゃないし「大人」じゃないし、面倒な年齢の印象が。
なんにも出来ないのになんかしたがるし、しかもイマイチ口に出して言わないし。
現代は総じて早熟な世の中なので、私の時代だったら中一とか中二の感覚なのかな、とか思ってみたが、中学に入ると一気に色気づくのでまだそんな感じのないこの時期って、親も子育てから手は離れるけど、それは段々‘自分で考える’‘意識’がきちんと出来始める年齢って事で、そういう風に考えると或る意味一番大事な時期なのかも(男子女子を意識し出すとそればっかだしね)と思いながら鑑賞した。
観始めてどうしても両親や大人の心情を観ようとしている自分がいたが、是枝さんウマイんですよね。子供達の動きや言葉や関心事を表現するのが。
劇中の大人達が子供を「お子様扱い」している人がいなかった、っていうのも子供中心に観られて良かったのかもしれません(時代的にそんな大人が多いしね)。
次第に子供達の逞しい(子供らしい)思い(思い込み)が大人の都合なんて気にしてない(いやいやすごく気を使って・・・バレバレだけど)行動に羨ましくもなんだか、勇気貰った気が。今を生きるのに手一杯の自分に「ねぇ、明日からまた頑張ってみる?(笑)」・・・って感じに。
2人の周りの大人達はいろんな都合を考えて考えすぎて兄弟をバラバラに育てる事にしたのかもしれない。その辺はあまり詳しく語られていない。酷くモメて兄弟がばらけた訳ではない。
どちらかというと、両親が寂しくならないように兄弟はバラけたのだ。
子供のクセに。子供だからでしょうけど、要らぬ気をつかって!そのくせ本当は一緒にいたいんだよね、すごく・・・泣ける。
話の中に先日全線開通したJR九州新幹線が出てくる。ご存知だろうか、「感動の180秒CM」を。
少し前から気になっていたシンガー、マイア・ヒラサワの歌声に乗ってびゅわ~んと走り抜ける新幹線に開通を喜ぶ沿線の人々が映っている。
ずっとずっと映っている。それだけ。観てみるといい。
JR九州も意図しなかった出来事だったみたいで奇跡みたいな映像に感動する。
奇跡が起こるんじゃないかと、必死に大きな声で叫ぶ子供たちの姿に重ねて、私も実は心の中で叫んでみた。
「夢が叶いますように!」
自分どんだけ子供っぽいねん、いややな、ホントに。
かわんないじゃん、小学生と。ちょっと苦笑してしまった。
「奇跡」@ぴあ映画生活
by bijomaru0330am | 2011-05-19 23:45 | 試写会