「プレシャス」を観る
2010年 04月 12日
アカデミー賞助演女優賞獲得(モニーク)の「プレシャス」を観てきました。
予告の段階から「是非観たい。」と思っていたこの作品(「グリッター」以来観てないマライアの久しぶりの演技も気になって)。
主演プレシャス役のガボレィ・シディベさん、名は売れていなくても女優さんとか思ってたんですが、先日拝見したTVインタビューで知りました、新人で・・・なんと!ド素人さんだったとは。まさにジェットコースター人生ですね。
ただ、この作品、主演はそれなりの力量のある顔の知れた女優では成り立たなかったのでは、と個人的には思っています。既成概念はこの作品のジャマをします。
彼女で、この作品の監督の目指すところは達成されている、と思いました。
製作総指揮、オプラ・ウィンフリー。
「オプラが言うからオバマ(を選ぶ)。」と、大統領選挙時に人種問わず支持があったと言われる彼女。
特にアメリカの主婦層からの指示が絶大なるモノらしい。その彼女の肝入り作品だ。若い時はかなりの苦労(精神的にも肉体的にも)した彼女が、80年代の貧困を赤裸々に描いたこの作品、正直私の好みではなかった。
・・・依然観た「ダンサー・イン・ザ・ダーク」みたいな焦燥感と悲しみを感じて、好きじゃなかったんです。自分の力量では、どうにもならない周りの力に屈するしかない人生。そんな‘ジレンマ’を感じる作品は私の作品チョイスや映画鑑賞のポリシーに反する。(でも、「試写会マニア」だから~なんてー)
ただ、主人公プレシャスは、自分の未来にどこか明るい。これが救いの作品でした。
オプラ女史の演説を聞きました。
オバマやヒラリーを凌ぐパワーとオーラのある女性で、この先政治家になるのかしら?と思うほどの聞く者を惹きつける何かがある人だ(経歴からしたら素晴らしいもの、当たり前か)。
穿った見方をしたら、その素晴らしい経歴がアカデミーのノミネートに影響しなかったのかどうなのか(私みたいな人間になると、天邪鬼な考えもアタマをもたげるー)。
さてストーリーだが、前出でも書いたがあまり好みではない。「貧困」に目を背けたい訳ではないが、なにも映画でそれを観なくてもいいかな、と思う。
我が国日本でも「生活保護の子は生活保護」という説もある。昨今話題の「子供手当て」も結局実際の生活費や親の遊興費になるだろう、という危惧もある。
もはやアメリカの話ではなく、日本の中にでも存在する現実の話かもしれない。
プレシャスの家は、親が救いようがない。変わり様も変わろうとも出来ない、しない人。
プレシャスも、どうしようもなかったとしても、「その後」(いろいろある悲惨さは劇場で)の判断能力がない(なかった)人。
それでも、自分の幸せな姿を想像したり妄想したり、「幸せ」の、「憧れ」の、具体例が彼女の中にあったのは、稚拙でも‘脈’のあることで、将来があるな、と感じる、・・・どんな、誰にでも未来を夢見る権利と愛を得る義務(あえて義務!)はあるのだな、と感じる作品でした。
一言でいうと、難しい作品でした、私には。
「プレシャス」@ぴあ映画生活
予告の段階から「是非観たい。」と思っていたこの作品(「グリッター」以来観てないマライアの久しぶりの演技も気になって)。
主演プレシャス役のガボレィ・シディベさん、名は売れていなくても女優さんとか思ってたんですが、先日拝見したTVインタビューで知りました、新人で・・・なんと!ド素人さんだったとは。まさにジェットコースター人生ですね。
ただ、この作品、主演はそれなりの力量のある顔の知れた女優では成り立たなかったのでは、と個人的には思っています。既成概念はこの作品のジャマをします。
彼女で、この作品の監督の目指すところは達成されている、と思いました。
製作総指揮、オプラ・ウィンフリー。
「オプラが言うからオバマ(を選ぶ)。」と、大統領選挙時に人種問わず支持があったと言われる彼女。
特にアメリカの主婦層からの指示が絶大なるモノらしい。その彼女の肝入り作品だ。若い時はかなりの苦労(精神的にも肉体的にも)した彼女が、80年代の貧困を赤裸々に描いたこの作品、正直私の好みではなかった。
・・・依然観た「ダンサー・イン・ザ・ダーク」みたいな焦燥感と悲しみを感じて、好きじゃなかったんです。自分の力量では、どうにもならない周りの力に屈するしかない人生。そんな‘ジレンマ’を感じる作品は私の作品チョイスや映画鑑賞のポリシーに反する。(でも、「試写会マニア」だから~なんてー)
ただ、主人公プレシャスは、自分の未来にどこか明るい。これが救いの作品でした。
オプラ女史の演説を聞きました。
オバマやヒラリーを凌ぐパワーとオーラのある女性で、この先政治家になるのかしら?と思うほどの聞く者を惹きつける何かがある人だ(経歴からしたら素晴らしいもの、当たり前か)。
穿った見方をしたら、その素晴らしい経歴がアカデミーのノミネートに影響しなかったのかどうなのか(私みたいな人間になると、天邪鬼な考えもアタマをもたげるー)。
さてストーリーだが、前出でも書いたがあまり好みではない。「貧困」に目を背けたい訳ではないが、なにも映画でそれを観なくてもいいかな、と思う。
我が国日本でも「生活保護の子は生活保護」という説もある。昨今話題の「子供手当て」も結局実際の生活費や親の遊興費になるだろう、という危惧もある。
もはやアメリカの話ではなく、日本の中にでも存在する現実の話かもしれない。
プレシャスの家は、親が救いようがない。変わり様も変わろうとも出来ない、しない人。
プレシャスも、どうしようもなかったとしても、「その後」(いろいろある悲惨さは劇場で)の判断能力がない(なかった)人。
それでも、自分の幸せな姿を想像したり妄想したり、「幸せ」の、「憧れ」の、具体例が彼女の中にあったのは、稚拙でも‘脈’のあることで、将来があるな、と感じる、・・・どんな、誰にでも未来を夢見る権利と愛を得る義務(あえて義務!)はあるのだな、と感じる作品でした。
一言でいうと、難しい作品でした、私には。
「プレシャス」@ぴあ映画生活
by bijomaru0330am | 2010-04-12 23:45 | 試写会