「オーストラリア」を観る
2009年 02月 14日
2月の興業作品は、ハリウッド・スターの興行収益や人気番付のランキング上位ばかりが出てくる作品が目白押し!(こっちは財布が寒くなる訳だ)
ウィル、アンジーときて、今度の試写はキッドマン&ジャックマンのラブ・ロマンス「オーストラリア」。オーストラリア国家が国をあげて肩入れしている(のか?)し、主演の二人が本物のオージーということで早い段階から話題の作品です。
スケールが大きい豪華で贅沢な演出、でも大自然もふんだんにちょっと古風な‘THE映画’的作品でした。バズ・ラーマン監督の個性的でオリエンタルな演出も健在でした。
↓ここから少しネタバレあり。作品が壮大すぎてすべては書けな~い
レディ・サラ・アシュレイ(ニコール・キッドマン)はイギリス貴族。夫はオーストラリアの地で食肉用(軍部調達対象)の牛の放牧を手広く営んでいる。ここ一年帰国しない夫を案じ、レディ・サラはかの地に赴く。彼女を港で迎えたのは、酒場で荒くれ者と喧嘩真っ最中の変わり者のカウボーイ・ドローヴァー(ヒュー・ジャックマン)だった。
オープニングはアボリジニの少年の回想的なシーンから始まる。
長い歴史の中で誰でも知っていることだが、白人は元々の原住民や有色人種を迫害し軽んじ、差別的な扱いをしてきた。オーストラリアでも他聞に漏れることなくアボリジニを蔑視し、随分酷い目にあわせて来たようだ。
この作品の冒険&ラブ・ロマンス的要素の傍らで、大きく取り上げられいるのが、この問題。特に、この少年・ナラは白人とのハーフで、「クリーム」という呼び名で至極差別の対象になっている。「黒でも白でもないからクリーム。」ってチョコじゃないんだぞっ(真面目に!)クリームとよばれた少年少女は、親(大概黒人の母)の都合も勿論本人の意思もそっちのけで、教育という大義名分により強制収容所に連れて行かれたそうだ。(劇中では孤島に連れていかれる、と怯える)およそ1年前(!!!)豪州政府がこの「「盗まれた世代」に対し、公式に謝罪したとか。あまり詳しく知らなかったので、その陰険なやり方にはかなり驚かされました。
しかし、ストーリーではサラもドローヴァーもそんな差別などはしない(対外的に仕方ない時はあるが)。むしろ、サラなどはこの少年・ナラに惜しみなく愛情を注ぎ、感動すら覚えます。それもこれも悪役・フレッチャー(元・アシュレイ牧場管理人)の悪事が極悪非道で、観ている者は自然に「チーム・レディ・サラ」に肩入れしてまうのですー。こういった作品では王道な展開、見ていて応援しまくりです^^。
また、忘れてならないのがオーストラリアならではの大自然。特に広大な大地を1500頭の牛を追い移動するシーンは圧巻。空撮・俯瞰を駆使し、赤い大地やそびえ立つ岩が美しい。荒くれ者のドローヴァーの鍛え抜かれた上半身も美し・・・こほっ・・・牛追いだっていうのに正統派イギリス乗馬服のレディ・サラが美しい。本当にニコールが乗馬していたのだろうか、かなり上手かったが。いうまでもなく、ニコールは乗馬服だけでなくドレス姿も美しくため息が出るほど。牧場での平服もシンプルでヨカッたです(って着ていた衣装全部ってことよねー)。
乾燥仕切った広大な土地を開拓した先駆者達への賛美と、アボリジニへの侘びを表現した作品でしたね。アボリジニの「歌」が聞こえると何らや不思議な魅力がスクリーン全体に漂いました。時代背景も丁寧に表現されていて、当時の社会や風習もよく判る。個々の役者の衣装も丁寧に選ばれていて、とにかくてんこ盛り。尺も長くなる訳だ(2時間45分)。
時代背景は真珠湾攻撃があった前後。
イギリスと対峙し、我が国が戦争で豪州に侵攻したことは事実である(けど、あんまり歴史とかで習わないのはなぜ?)ので、とやかくは言うつもりない。しかし、その淡々と描かれる「無言のプレッシャー」は、観た人の日本の印象が良くなる事はない、と感じました。
さて、主演のニコール・キッドマンはこの作品の完成版を観ていないとかなんとか。
なんでも自分の演技に自信がもてない、らしい。。。可愛らしく明るい勝気な貴族夫人をよく演じていたと、一般市民は思うが。
・・・何かと注目の「額」は一度も動くことはなかったけれどね(辛口あしからず)。
それから、ヒューとの色っぽいシーンは彼女自身じゃないんだな、と、これはちょっと残念な気がしました。(勿体無い。相手が彼ならば、ねぇ・・・え?ちがうって?)
「オーストラリア」@映画生活
ウィル、アンジーときて、今度の試写はキッドマン&ジャックマンのラブ・ロマンス「オーストラリア」。オーストラリア国家が国をあげて肩入れしている(のか?)し、主演の二人が本物のオージーということで早い段階から話題の作品です。
スケールが大きい豪華で贅沢な演出、でも大自然もふんだんにちょっと古風な‘THE映画’的作品でした。バズ・ラーマン監督の個性的でオリエンタルな演出も健在でした。
↓ここから少しネタバレあり。作品が壮大すぎてすべては書けな~い
レディ・サラ・アシュレイ(ニコール・キッドマン)はイギリス貴族。夫はオーストラリアの地で食肉用(軍部調達対象)の牛の放牧を手広く営んでいる。ここ一年帰国しない夫を案じ、レディ・サラはかの地に赴く。彼女を港で迎えたのは、酒場で荒くれ者と喧嘩真っ最中の変わり者のカウボーイ・ドローヴァー(ヒュー・ジャックマン)だった。
オープニングはアボリジニの少年の回想的なシーンから始まる。
長い歴史の中で誰でも知っていることだが、白人は元々の原住民や有色人種を迫害し軽んじ、差別的な扱いをしてきた。オーストラリアでも他聞に漏れることなくアボリジニを蔑視し、随分酷い目にあわせて来たようだ。
この作品の冒険&ラブ・ロマンス的要素の傍らで、大きく取り上げられいるのが、この問題。特に、この少年・ナラは白人とのハーフで、「クリーム」という呼び名で至極差別の対象になっている。「黒でも白でもないからクリーム。」ってチョコじゃないんだぞっ(真面目に!)クリームとよばれた少年少女は、親(大概黒人の母)の都合も勿論本人の意思もそっちのけで、教育という大義名分により強制収容所に連れて行かれたそうだ。(劇中では孤島に連れていかれる、と怯える)およそ1年前(!!!)豪州政府がこの「「盗まれた世代」に対し、公式に謝罪したとか。あまり詳しく知らなかったので、その陰険なやり方にはかなり驚かされました。
しかし、ストーリーではサラもドローヴァーもそんな差別などはしない(対外的に仕方ない時はあるが)。むしろ、サラなどはこの少年・ナラに惜しみなく愛情を注ぎ、感動すら覚えます。それもこれも悪役・フレッチャー(元・アシュレイ牧場管理人)の悪事が極悪非道で、観ている者は自然に「チーム・レディ・サラ」に肩入れしてまうのですー。こういった作品では王道な展開、見ていて応援しまくりです^^。
また、忘れてならないのがオーストラリアならではの大自然。特に広大な大地を1500頭の牛を追い移動するシーンは圧巻。空撮・俯瞰を駆使し、赤い大地やそびえ立つ岩が美しい。荒くれ者のドローヴァーの鍛え抜かれた上半身も美し・・・こほっ・・・牛追いだっていうのに正統派イギリス乗馬服のレディ・サラが美しい。本当にニコールが乗馬していたのだろうか、かなり上手かったが。いうまでもなく、ニコールは乗馬服だけでなくドレス姿も美しくため息が出るほど。牧場での平服もシンプルでヨカッたです(って着ていた衣装全部ってことよねー)。
乾燥仕切った広大な土地を開拓した先駆者達への賛美と、アボリジニへの侘びを表現した作品でしたね。アボリジニの「歌」が聞こえると何らや不思議な魅力がスクリーン全体に漂いました。時代背景も丁寧に表現されていて、当時の社会や風習もよく判る。個々の役者の衣装も丁寧に選ばれていて、とにかくてんこ盛り。尺も長くなる訳だ(2時間45分)。
時代背景は真珠湾攻撃があった前後。
イギリスと対峙し、我が国が戦争で豪州に侵攻したことは事実である(けど、あんまり歴史とかで習わないのはなぜ?)ので、とやかくは言うつもりない。しかし、その淡々と描かれる「無言のプレッシャー」は、観た人の日本の印象が良くなる事はない、と感じました。
さて、主演のニコール・キッドマンはこの作品の完成版を観ていないとかなんとか。
なんでも自分の演技に自信がもてない、らしい。。。可愛らしく明るい勝気な貴族夫人をよく演じていたと、一般市民は思うが。
・・・何かと注目の「額」は一度も動くことはなかったけれどね(辛口あしからず)。
それから、ヒューとの色っぽいシーンは彼女自身じゃないんだな、と、これはちょっと残念な気がしました。(勿体無い。相手が彼ならば、ねぇ・・・え?ちがうって?)
「オーストラリア」@映画生活
by bijomaru0330am | 2009-02-14 23:45 | 試写会